小郡・三井のみなさんこんにちは



歯科 Q&A


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Q 毎日、一生懸命、ハブラシしているのに虫歯になります。どうしてですか?

A 虫歯は、プラーク(歯垢)中の細菌(ミュータンス菌、ラクトバチラス菌 etc.)の感染によって起こります。
では、プラーク(歯垢)中の細菌だけで虫歯になるのでしょうか?
細菌は、飲食した食べ物などから酸を作り出し、この酸により歯を溶かしていくのです。
しかし、人間の体には、これに対抗する抵抗力(唾液、歯の質等)があります。
虫歯とは、これらの兼ね合いによって生じてくる疾患なのです。
いくらハブラシをしていても、頻繁に間食等を取るようであれば、酸にさらされる回数、時間が多くなり虫歯になってしまいます。
また、ハブラシをしていると言っても本当に、きれいに磨けているのでしょうか?
”磨いている”というのと、”磨けている”というのは違います。 ハブラシをするときに、皆さんは、
きれいに磨けているかどうかチェックしていますか?
半年に1回は定期的に検診を受けて磨き残しをチェックしてもらいましょう。


Q 虫歯があると言われ治療したが、痛くもない歯が痛くなってきました。ちゃんと治療してくれているのでしょうか?

A 疾病が慢性化すると、痛みは収まり感じなくなることがあります。また、少々感じていても普段の生活に支障がなければ、
あまり気にしないということもあるでしょう。
しかし、いったん慢性化して、痛みが無くとも、疾病は進行していくのです。
慢性化した疾患を治療する際に、その治療が刺激になって一時的に急性化することがあります。
ですから、痛みがなかった歯を治療することによって、
痛みがでてくるということもあるのです。
しかし、これは一時的なもので、治療が進むに連れて落ち着いてくると思われます。場合によっては、急性化した方が、
疾病の治癒が早まるという事もあるのです。

Q 虫歯の治療をしてもらったのに、かえって冷たい物が凍みるようになりました。詰め物があっていないのでは?

A もちろん、詰めたり被せた物が合っておらず、合着の際に使用したセメント等が溶解しているようであれば、
冷たいものが凍みてくることもあるでしょう。 冷たいものが凍みるという事は、まだ神経が生きているということです。
我々が、虫歯の治療をするにあたり、いつも気をつけていることは、出来るだけ歯牙の切削量は少なく、出来るだけ神経は取らずに
ということです。神経を取ってしまうと、どうしても歯牙自体が脆くなってしまいます。深い虫歯であれば、どうしても、
神経への影響は大きいのです。 キャッピングと称して、虫歯を取った後セメント等を仮に詰め、神経の反応を見るのですが、
経過観察をしている間は症状が無くても、神経へのダメージが大きいためか、最終的な物を詰めたり、
被せたりしたときに症状が出てくることもあります。このような場合には、残念ながら、神経を取り、
冠を被せ直すというようなことをしなくてはいけません。 また、装着をする際に用いる、セメントの刺激等によって、
一時的に冷たい物が凍みてくるようなこともあります。このようなときは、日が経つに連れて、次第に症状は落ち着いてきますので、
これといった付加的な処置は必要ありません。 詰めたり被せた後、冷たいものが凍みるようであれば少し様子をみて、
なかなか症状が落ち着かないようであれば、処置してもらった歯医者さんに相談しましょう。

Q Co の虫歯があると言われましたが、治療しなくて良いのでしょうか?


A Co  というのは、初期的な虫歯のことで、要観察であり、まだ治療の必要はないと思われるが、
積極的な予防処置を施した方がよいと思われる虫歯のことです。
以前、虫歯というのは、自然治癒(ほっといても自然に治る)はない疾患であると考えられてきました。
もちろん、現在でも虫歯に罹患した歯牙で、欠けてきたようなものが、ほっといてもまた元道理になるということはないのですが、
最近の研究では、ごく初期的な虫歯であれば、再石灰化する(虫歯に罹って、溶けかかった歯の表面がまた硬くなる)、
ということが言われています。
ですから、”Co” と診断された歯牙は、削って詰めたりといったような治療をする必要はありません。
しかし、治療の必要が無いからといって、放っておくとこれは次第に大きくなっていきますので、積極的にフッ素等を使用した、
予防処置を行うべきでしょう。
これは、初期的な虫歯の自然治癒を期待するわけですが、プラークコントロールが悪かったり、積極的に予防処置を施さなければ、
自然治癒どころか大きな虫歯になってしまいますので、早めに治療しておいた方がよい、と考えておられる先生もおります。
ですから、患者さん自身のライフスタイルであるとか、歯科に対する理解度、その他色々な要因をじっくりと考えられた上で、
掛かり付けの歯医者さんとよく相談し、治療の有無を決めたら如何でしょうか?


Q 歯槽膿漏の手術とは、どの様な事をするのですか?


A 歯槽膿漏とは、歯周病原菌の感染によって起こる感染症です。

歯の周りに付着したプラーク(歯周病原菌の集まり、俗に言う歯垢)等により、歯肉に炎症を起こし、
歯槽骨(歯を支えている骨)の破壊を引き起こします。 歯槽膿漏の治療は、このような炎症を引き起こす感染源をきれいに
取り除くことです。ですから、日々のハブラシがとても重要な治療となってきます。
ハブラシで取れないような物(歯石等)は、歯科医院等において、プロフェッショナル的なクリーニング(歯石除去等)により
取り除くことになります。
初期、中等度程度の歯槽膿漏であれば、このような簡単な原因除去的な治療のみで対処できるのですが、
重度に進行した歯槽膿漏になるとこれだけでは、治療できなくなります。
歯槽膿漏が進んでくると、歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目にある溝)が深くなり、通常のプラークコントロールでは、
清掃できにくくなります。また、ポケットが深いために、スケーリング、ルートプレーニングといった処置は
不確実になり易くなります。
清掃できずにプラークコントロールが不確実になると、当然歯周病菌の感染を受けるわけですから、
歯槽膿漏は進行していきます。
歯槽膿漏の手術とは、このように重度に進行した歯周炎に対して、深くなったポケットの除去やポケット内深部の明視野
(実際に目で見て確認しながら)における掻爬、ルートプレーニング、及び清掃しやすいような口腔内の環境を整えるための
歯周整形術等のことです。 歯槽膿漏の手術は、根本的に、郭清術(感染源となる物をきれいに取り除くこと)ですので、手術をしたからといって
安心してはいけません。
手術後のプラークコントロール(ハブラシ、定期的な診査、メインテナンス)がしっかりと行われなくては、
せっかく治った歯槽膿漏でもまた、再発します。
そういった意味では、歯槽膿漏とは、一生掛かりで治さないといけない病気なのです。

Q 歯槽膿漏の治療のために、矯正治療を勧められました。歯槽膿漏と矯正治療、どんな関係があるの?

A 歯槽膿漏とは、歯の周囲に付着した炎症を誘起する歯周病原菌の感染によって起こるので、この治療のためには、
これらの病原菌をきれいに取り去ってしまうことが大切になってきます。
しかし、歯並びが悪かったりすると、ハブラシがしにくく、プラークコントロールが不十分になります。
そうすると当然、歯牙の周りが、歯周病原菌によって感染を受けますので、歯槽膿漏は進行していくことになります。
また、噛み合わせが悪いと、特定の歯牙に変な力が掛かり、歯槽膿漏の進行を早めることもあります。
ですから、矯正というのは、プラークコントロールのしやすい、疾病を予防しやすい口腔内の環境を整えるということで
非常に重要な治療となります。

Q インプラントとはどんな治療方法ですか? 何で高いの?


A インプラントというのは俗に言う「人工歯根」というものです。
一言にインプラントといっても、形態、材質、手術法等、各種様々であり、その先生の使っておられるものによって
術式や適応症というものは違うと思われます。
以前は、予後の不安なものでありましたが、「オッセオインテグレイション」という骨との結合様式を持った
インプラントがでてきてからは、非常に予後が良く、予知性の高いものとなりました。
利点としては、欠損部位の隣在歯の切削を回避できる事が最大の点だと思います。
ブリッジにすると隣在歯に冠をかぶせたりしなければならないのですが、欠損部だけの処置ですますことができ、
そのぶん隣在歯の負担を軽減できます。また、入れ歯にせずに済み、ほとんど天然の歯と同じようにものを咬むことが出来ます。
欠点としては、経済的な負担が大きくなる事が一番でしょう。また、最終的な物が入るまでに時間がかかることもあります。
インプラントというのは、以上述べたように、非常に高い技術と高価な機材を必要とするため、どうしても高価なものになってしまい、
経済的な負担が大きくなってきます。
しかし、インプラントがすべてうまく行くわけではありません。
糖尿病などの全身的な疾患がある場合は、抵抗力が低下しているので要注意です。
また、インプラント自体は、金属やセラミックですから虫歯にはなりませんが、手入れが悪いと、歯槽膿漏のようになり、
インプラントの周りに炎症を起こしてだめになってしまいます。
インプラントというのは、非常に有益な治療法ですが、一番大切なのは、このような治療をせずに、予防という事に最大の注意を払い、
虫歯や歯槽膿漏にならないようにすることです。そうすれば、費用も少なくてすみます。


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